2023年12月3日日曜日

 お知らせ  異業種交流安全研究会のシンポジウム      

       2025.12.14.

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記録は公開される予定とのことです。




2016年10月2日日曜日

別館 目次

「ヒューマンファクター事始・別館」です。

こちらは、講座形式をとっておりません。
できるだけ下の講座を先にお読みください。 
         
                                                                      


  「別館」は 院内や「異業種安全研究会」や「小さな研究会」、MLで「見たこと・聞いたこと・教えていただいたこと」や「自分がしでかしてしまったこと」から「思いつき」をメモしたものです。
 あくまでも素人のメモとお考え下さい。

 一部は院内LANに掲載したものです。事例は公開にあたり省略した部分もありますし、筆者の記憶違いもあるかもしれません。

 願っていることは「ヒューマンファクター事始」開設の2003年からかわりません。「医療や社会が少しでも安全になるように。安心して過ごせるように。世の中になくてはならない,しかし危険(リスク)と隣り合わせの仕事に就いている人々が生き生きと働くことができるように」です。
 
 時々、気がついた時に「修正」することがあります。
  ➡修正版には右のwankoの鼻をクリックしてください↗

事始別館 1-1 「やる気」のありすぎ(1)「よーし、最高の治療を」

----「レジリエンス」を考える ---------

NY市長から「市の鍵」と「JUST CULTURE」を受け取るサレンバーガー機長(CNNの動画もリンク)



事始別館9-8-2「ヒューマンエラー対策」からレジリエンスへ(後編)



事始別館9-11 「エビデンスは過去問か?」(編集中)

事始別館10 「勝ったときに反省するのが一番しあわせ」(カブス 今永投手)(未)

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                           ~危機を回避し、いきいき働く~

事始別館 12-2 アサーションチェックリスト(IG部門暫定版)
              第二次世界大戦末期CIAの前組織によってつくられた
     (被占領地)民のためのタージュマニュアルを現代
     に生かす? 

事始別館  14  目撃証言は正しいか?「記憶」を編集する脳 (改定中

事始別館 15   チームの条件 「心理的安全」(改定中ですが)

事始別館 16 「記憶」はどこまで信用できるか(改定中ですが)

事始別館 17 
短期記憶と仕事の中断(落語にみる割り込み

事始別館 18   声をあげろ!

事始別館 19 ベテランは一つの原因ですべてを説明してしまう?(改定中)

別館の番外 プリウスミサイルがとんでくる?
     参考 ヒューファク安全情報受刑者が・・もご覧ください

別館の番外 「羽田の衝突事故」運輸安全委員会は機能できるか?!
       警察が出てくると真実が隠れる。
       外部の論議を控えろ、というメデイアはただしいか?
       情報を小出しにする当事者組織(未)
      「報告書」よりも先に「工事計画」が公表された?

情報    国土交通労組声明
      ・第12回航空政策セミナ 2024.7.20.  
          ~「航空行政における安全管理」~

別館の番外 上司・先輩をつかう~あなたがリーダーになったら~(改定中)

別館の番外 (心理的安全)トヨタへの過剰評価?(改定中)


別館の番外 安全委員会の「実績」とは?(改訂中)

       ~「無菌の操縦席から無菌の手術室」へ



事始別館 本日のヒヤリハット5 「ここ掘れワンワン」(予定)

事始別館 本日のヒヤリハット6 「(たかが)家庭用呼吸器」(予定)
 
        

意見交換

事始  投稿されたかたとの情報交換の記録 
               ☚ 現場同士の意見交換はこのサイトの宝物です。 

資料室:  参考にさせていただいた文献、資料、ビデオなど(整理中)
https://www.youtube.com/watch?v=EUNIl8WIaps&t=32s

リンク (編集中)


日本心理学会 https://psych.or.jp/public/
 「心理学に興味のある方」という項があり「心理学ミュージアム」「心理学ワールド」「高校生のための心理学講座」など素人のための講座があります。また、心理学系の学会へのリンクも。

人間工学会(東北支部)
  東北地方会の講演記録が公開されています。

ヒューマンエラー https://www.humanerror.jp/
 モノづくり系のサイトです。参考書の紹介も。

 いつも私に安全を教えてくれる「ストリーで学ぶ安全マネジメント」著者のサイトです。上記の本を補う解説が連載されています。

電力中央研究所ヒューマンファクター研究センター

日本ヒューマンファクター研究所



 
    
SKYBRAY  
        


テネリフェの事故解説 一例 youtube いちど安全関係の本をよんでから 

captain's  speaking   ANA版CRM

・「レジリエンスへの挑戦 エアラインパイロット訓練の新しい要素」
    (日本航空 運行訓練部 機長 和田 尚)






 


excite mailは閉鎖されました
ご連絡はこちらにかわりました.
→ jssk8535@gmail.com


 私に「安全」を教えてくださっている方たちが忙しい業務の中で現場からの本を出版しています。
 いわゆる「教科書」ふうでなく、現場のリーダー層、指導層のかたが「ストンと腹に落ちる」内容だと思います。ぜひ読んでいただきたい本です。

1)国際線機長の危機対応力(横田友宏 PHP親書) 

[横田 友宏]の国際線機長の危機対応力 何が起きても動じない人材の育て方 (PHP新書)

乗客・乗員の命という重責を背負う機長は、飛行機の操縦、運航をどのようにマネジメントしているのか。コックピット内で副操縦士と何を話し、日ごろの訓練で若者をどう評価し、育てているのか。予測を超えた天候や飛行条件の変化に備え、自動化・AIなど時代の先端技術と向き合い、長時間にわたり正確な判断力を求められる国際線機長。限界状況での仕事ぶりは、われわれの働き方や生活に多くの示唆を与えてくれる。「いま起こっている事象を見て、それに対処するだけの人間は、決してパイロットにはなれない。兆しの段階でそれを捕まえ、それがいかなるものに発展するかを見極め、対処するために様々な対応を行なっておく。そのため、困った事態は何も起こらず、起こった事態はすでに予測済みのものであり、あらかじめ対策がすでに打ってある。これがパイロットの理想の姿である」。未来を変えるために、将来を予測していま行動するプロフェッショナルの哲学。 

2)  命を支える現場力(1,2異業種交流安全研究会 海文堂)

3)ヒューマンエラーは裁けるか シドニーデッカー 芳賀繁監訳)
4)想定外のマネジメント (カール・ワイク 中西晶 監訳)
5)ストーリーで学ぶ 安全マネジメント(榎本敬二 海文堂、2022
6)ヒューマンエラーの心理学(大橋智樹 2022)
7)医療事故に違ったアプローチを「ヒューマンファクター事始」(2001~)


[カール・E・ワイク, キャスリーン・M・サトクリフ]の想定外のマネジメント[第3版] 高信頼性組織とは何か





7)「医療事故に違ったアプローチを」2001~ 院内勉強会の記録



2023年9月10日日曜日

プリウスミサイル?

番外の番外      (別館の目次は右のwankoの鼻をクリックしてください)👉 

これがプリウスミサイルの一因?

 かねてから、いわゆる「プリウスミサイル」の原因の一つが、シフトレバーをはじめとした「先進的な雰囲気づくり」にあるのではないかと思っていました。特に「前回」買い換えた車からやっとオートマチックになった(時代遅れの)私などは、あのシフトレバーは絶対間違えると思っていました。

 だから、プリウスミサイルの当事者となってしまった「老人」の報道にも、すこし、同情していたのです(もちろん、事故の犠牲となった方が一番気の毒です)。「また高齢者がアクセルとブレーキを踏み違った」というステレオタイプのメデイアの報道も読者の誤解と先入観を生んでいると思っています(そもそも調べてなどいないのでしょう?)。

 もっと、自動車メーカーにしても、警察にしても、メデイアにしても人間工学的発想が、ないものかと思います・・・

 この手の事故報道の横に写っているのがたいてい「プリウス」であることにだれも気づかないのでしょうか?T社だから批判(疑念)しにくいのでしょうか?


 最近、やっと「自動車評論家」の中でもプリウスのシフトレバーの感覚的わかりにくさを指摘する方が出てきました。パニック時には潜在意識が表に出てしまう傾向(古い脳が表に出るがあるはずです。そのギャップを「あたらしい車」で作っているのではないでしょうか。 


 下に引用したのはたまたま最近みつけた「大人の週末web版」というネット記事です。危機は改善される様子はなく、むしろ他社にも及んでいることを心配しています。

 昔から車を使っている人達は、「操作系」を飾ったようなハイブリットやら電気自動車もどきには乗らないほうが身のためのような気がします。私達にはパイロットのように「機種変更時」の厳しい(前の機種の特徴を忘れさせるような)訓練などないのですから。

 メーカーは相変わらず「使い方をまちがった貴方が悪い」というに決まっています。確かに運転席にいた「老人」は「なにかにあわて、即座に(設計者が要求する?100%正しい動作をすることができなかった」のかもしれない。しかし、その程度で「暴走」を誘発する新しいシステムとはなんなのか?必要な変更なのか?と思うのです。(ほかにも昔からEMIの影響など,後から検証するのは難しいことはウヤムヤになっています)

ノーマン先生いかがですか

 問題はそこにあるのか?

 直近の現場にいた人の小さな間違いを一つ見つけて「これが原因!」と結論づける発想は、とっくの昔に否定された思考法ではなかったでしょうか?こんな会社が自動運転の車などを考えてよいかどうかも疑われます。

 「大人の週末web版」

https://otonano-shumatsu.com/articles/328566


下の写真、左端はエンジン車、そこから右は各社の新型車(EVやハイブリッドなど)。シフトレバーが抜けているわけではありません。

もちろん「これだけが原因」とはいいませんが、「エラーを誘発するデザイン」「パニックを増悪するデザイン」であることに間違いはありません。

そのほかにも大昔に「オートマ車の暴走(エンジン回転数の上昇)」という事件もありましたし、「見えない電気?」EMIの影響も考えてほしいと思います。



こちらも参考:ヒューファク安全情報 「プリウスがまた暴走」2023.2.18.の記事


追記2024.9.3. こんなこと(車の操作)を新たに学ぶ必要があるのでしょうか?

※目次※

1.プリウスのシフトレバーの特徴

2.プリウスのシフトレバーが分かりにくい理由3選

3.操作ミスが原因で事故が起こりやすい状況5選

4.操作ミスを無くすための対策4選

5.まとめ



本館ヒューマンファクター講座





2022年8月22日月曜日

事始・別館18  声をあげろ

 

         ➡改訂版目次はwankoの鼻をクリックしてください


医療において,下位者が上位者へ「ものをいう」のは職業倫理でもある


 下位者から上位者への「異見」や「反対意見」はどんな社会でも難しい。上司にきちんと主張/確認ができていれば、悲惨な結果がもっと違っただろうという例はいくつもある。

 そこで、方法がいろいろかんがえられてきた。もっとも知られているのが、航空などのCRMで教育される「アサーション」であることは前にかいた。航空などの場合、自分の命も危ないのに、「機長の怒り」のほうを優先したと思われることまであったという

 医療の場合も同じで「患者安全」でデッカーは以下のように主張のレベルを上げていくよう勧める(CRMとほぼ同じ、PACE)。

始めに:相手の注意を引く
懸念:心配の程度を明言する
問題:問題だと確信していることを明言
解決策の提案:解決策があるなら簡潔に提案。あなたが提案する相手は多分忙しい。「提案」は強く考えていることが伝わる。
同意:相手に敬意を持って返答を求める。「これでどうです か?」 「いけませんか?」

いわゆるSBARも似ているね

しかし、その全てが役に立たない場合もある。耳をかさない上司(先輩)もいる。

でも、まだまだ道はある、あきらめない。

1. 状況に適した 規則やガイドライン(SOPなど)に訴えかける

2. 他のチームメンバーを味方につけるか打診する・・・


さらに「手段」を考えている時間のない時にはどうするか?

   「声を上げろ」とデッカーはいう。

心理的安全、アサーションはもちろん必要だ。しかし、生死が危うい患者に代わって声を上げるのは医療者の職務倫理ではないのか!というのだ。

 「重要なことは、あなたがどう思われるかではない。(たとえ自分の将来に響くとしても)肝心なことは、生死が危うい患者への職務倫理である。

  その患者に代わってあなたが声を上げないなら、ほかに誰が上げられるだろう?言うべき時に声を上げなければ、あなたはそのことが職業経歴に及ぼす影響を背負っていくことになるだろう。それは昇進や卒業を逃したことほどには目立たないかもしれないが、あなたの今後の全職業人生にわたって恥という重荷になるだろう」

 

   「患者第一」,「患者に寄り添う」,「チーム医療」,・・・病院も医療団体も「平時」はいろいろ言うが、そんなにうまくはいかない。いざ、その時はこれ(「声を上げる」)しかないのではないか、とデッカー教授は言っているように思う。(資格を持って仕事をしているんだ)「それくらいのリスクは背負えよ!」と。

 

*「声をあげろ」という主張に「心理的勇気を持てというのは難しい」(危険)という考え方ももちろんあります↓Psychosafety  https://psychsafety.com/psychological-bravery/)。わたしは最後の一歩に勇気も必要だと思っています。

(この項 書きかけ)

参考 PILOTS WHO ASK WHY:「パイロットとして「NO」という重要なスキル」


2022年8月13日土曜日

本日のヒヤリハット(3) 「今、600錠在庫がないのですが・・・」「ぎゃー!!」

 10年くらい前の話 完全な電カルがまだ導入されていないときのできごと。

 ある、忙しい午前外来も終了まじか。

 患者さんの診察を終えた、内科医のAは処方箋を書き始めました。一日当たりの薬の量を書きこもうとしたその時、後ろから「××という薬、一回の使用量何ミリグラムでしたっけ?」と尋ねられ。「うん、600mgだよ」と答えました。

 そして処方箋に向き直ったAは薬の量の欄にそのまま「600」と書いてしまいました。この処方箋は看護師の眼と、医事課の眼を「無事」通り抜け、患者さんはそれをもって、処方薬局へ。

 しばらくして、診察を続けていたAに処方薬局から電話が入りました。       「診察中申し訳ありません。いま当薬局には、▽▽薬600錠在庫ないのですけど・・」「えーっ!」「ギャーッ!」

 薬局薬剤師の眼もパスしてしまったのです。

ミスに気付いたA医師は「危なかった」とほっとしつつ

「もしも仮に600錠在庫があったらどうなったのだろう?」「いくら何でも600錠は変だと思わないのだろうか?」「患者さんが600錠分のお金をもち合わせていなくて、先月よりも何倍も高い、と抗議されて気がつくのだろうか?」などと(自分のエラーは棚に上げ?)「チェックシステムの弱点について」考えるのでした。

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A医師の不注意だけが原因か?

このタイプのエラーは「乗っ取り型エラー」といわれもので、突発的なことに対応できない脳の認知機能の特徴によるそうだ。人間の脳は二つの事を同時にできない。できるのは、せいぜいガムを噛みながら慣れた仕事(スキルベースの仕事)をする程度、という。実際には、脳の中では二つの事を行ったり来たりしながら仕事をしている(これはパソコンも同じ。行ったり来たりを速くしているので「同時作業」をしているように見える)。

また、元の仕事に戻るほうが時間がかかる(トラブル)ようだ。

 この手のエラーは多数発生していると思われるが、ほとんどは事故に至っていない。それは、(自分も含めて)プロセスのどこかでエラーが発見され、指摘され、修正されているから(エラーマネジメント)なのである。

「ダブルチェックの形骸化」?

 当院でさえ毎日何百枚もの処方箋の発行がある。そのうちの多くは?前回と同様のものが担当医師の前(画面)に出てくる。それをクリックするのが仕事になっている。(事例の時期は「数」の記入はしていたのだろう)ほとんどの処方は前回同様なこともあり、ダブルチェックは形骸化されている。電カルでも内容的なことはチェックされない。「3錠(一日量)、2×(2回に分けて服用)」などと間違って入力すると、日本語とは思われない言葉?で拒否してくるくらいだ(よほどネット通販の画面のほうがわかりやすい)。頭は悪いし、不親切極まりない。きっと性格も悪いのだ。(D.ノーマン先生に言いつけたい)

 今回は違うが、場合によっては、人間によるダブルチェックの場合、エラーに気付いていてもとっさに指摘できない理由もある(遠慮、権威勾配、知識差・・・これは講座の「アサーション」「ダブルチェック」関連記事を参照してほしい)。

無菌の操縦席ルール

 また、特に「の仕事をしているときに、別の(特に)の事を話しかける」というのは(言葉は悪いが)そもそも仕事の妨害なのである。(講座・番外24「無菌の操縦席」「別館17 短期記憶と仕事の中断」を読んでほしい)

 「below ten」「無菌の操縦席」ルールでいかなければならない仕事だ。同じような設定は医療ではたくさんある。基本的には多忙だし、仕事が同時並行的に進められている(かつ、相互のタイミングなどの連携が必要だ)仕事がほとんどだからである。上記「番外24」で取り上げたが、点滴の調整をしているタイミングや、薬剤師が調剤している時間に話しかけたり、手術室の執刀医に電話を掛けたりすることがその悪例だ。

「ただ一つの原因を探し求める」ことでは組織の学習にならない

 事故原因を考えるとき、たったひとつの正解(誰が悪いも含め)を求めがちだ。事故の直近の小さなエラー一つに絞られたほうが「わかりやすく」「良い結論感」があるようだ。だが、結論が出なくとも、話が飛んでしまって、全く違った話になったとしても「事例を現場の言葉で話し合うこと」「ナラテイブに扱ってみること」がチームにとって最も効果的(学習的)ではないのか?

 現場の一スタッフでさえ「誰が悪いのか?」という発想になってはいないだろうか?

毎日のちいさな失敗からも大きな事故が起こりうることを想像できるような、そしてそのことを大げさでなく自然に日常の話題にできるようにしたいと思う。


(この項かきかけです)